フロジン外用液とはカルプロニウム塩化物を主成分に含んでいる医薬品です。
当院ではフィナステリド錠、もしくはデュタステリドカプセルによる内服治療やカルプロニウム(5%フロジン外用液)、ケトコナゾール(ニゾラールクリーム)による外用処方を行っており、院外薬局では各ジェネリック薬品も取り扱っております。
フロジン外用液は、1969年から発売されている歴史ある薬剤です。
ケトコナゾールは本来「抗真菌薬」として使用される薬です。真菌(カビ)によって引き起こされる皮膚の感染症には白癬、水虫、カンジダ症、いんきんたむしなどがあります。頭皮が脂漏性皮膚炎にかかると炎症やかゆみ、フケの増加などが見られ、頭皮環境が乱れることで、抜け毛や薄毛が起きやすくなります。この脂漏性皮膚炎の原因には過剰な皮脂や生活サイクルの乱れ、過度なストレスなどさまざまなものがありますが、その一つが真菌です。ケトコナゾールを使って、脂漏性皮膚炎を引き起こす真菌を取り除くことで、頭皮環境を改善して抜け毛を防ぐことにつながりますが、近年ケトコナゾールには5α還元酵素の抑制作用があると考えられ始めており、他の育毛剤と併用することで、育毛作用にも期待できる有用性を示す弱い根拠があるので,外用を行ってもよいとされています(推奨度C1)。ケトコナゾールも処方薬剤です。
ミノキシジルは高血圧に対する降圧剤として開発されましたが、多毛の効果があることがわかったため、薄毛治療薬として使用されるようになりました。ミノキシジルは頭皮から吸収され、毛乳頭において毛細血管を拡張させ、毛根へ豊富な血流と栄養を与えることで発毛を促します。またVEGFやIGF-1といった成長因子の産生を促し細胞の成長を促します。ミノキシジル外用(リアップ®など)は推奨度Aですが、内服薬としては利益と危険性が十分に検証されておらず、重篤な心血管系障害が生じる可能性が否定できないため、内服は行うべきでないと言われています。
フロジン外用液のクリニックの処方では通常は5%が使われています。
しかし、実際に有効な発毛剤などというのは長い間存在せず、昔から医療機関で処方されていたカルプロニウム塩化物(商品名は「フロジン」)ですら効果はほとんど期待できません。製薬会社から反感を買うことを承知で言いますが、カルプロニウム塩化物でAGAが治ったという人を私はいまだに見たことがありません(注1)。
フィナステリドとデュタステリドは、男性ホルモン(テストステロン)と5α還元酵素の結合をブロックして、薄毛の原因であるDHTへの変換を抑える薬です。薄毛の根本的な原因である男性ホルモンに作用するため、抜け毛を抑え、発毛を促す効果があることが確かめられています。5α還元酵素にはI型とII型の2種類があり、II型のみをブロックするのがフィナステリド、I型とII型両方をブロックするのがデュタステリドです。デュタステリドの方がフィナステリドより強力な阻害作用を持っていますが、発毛効果に関しては大きな差はないと言われていますが、フィナステリドの効果が満足できない方がデュタステリド内服に切り替えた場合、発毛効果が得られるかも知れません。また、前頭部脱毛の方には、デュタステリドの効果が期待できるという報告もあります(推奨度A)。
結論から言うと、フロジン外用液の副作用の発症の確率は極めて低いです。
市販育毛剤にも使われる成分が含まれたアロビックス外用液についてご紹介しましたが、いかがだったでしょうか。アロビックス外用液は、脱毛症への効果が高いとは決して言えません。
もしも薬を併用するのであれば、同じ外用薬の併用ではなく内服薬を併用する方が効果を期待できます。ミノキシジルタブレットの場合は、どちらも血管に作用するため避けた方が安心ですがデュタステリドやフィナステリド成分の内服薬の場合は、5αリダクターゼを抑制して抜け毛を減らし、男性型脱毛症の進行を抑える効果があります。
フロジン外用液以外の治療法としては、ミノキシジルはいかがでしょうか。
現在、フロジン外用液は、発毛効果や抜け毛効果があると言われていますが、ミノキシジルの方が人気なため、多くの方に浸透していないかと思います。
円形脱毛症に関してもフロジンや抗ヒスタミン薬など効果の期待出来ない処方は行いません。
一般的な皮膚科での治療は外用薬の「フロジン」「アロビックス」といった外用液を使用します。 ..
塩化カルプロニウムには頭皮の血管拡張作用があります。毛根の血行が改善され、発毛を促すとともに、発毛後の成長も促進します。頭皮に適量を塗布して軽くマッサージしてください。(流れやすいので頭頂部から。目に入るとやや痛むので注意が必要)しばらくすると頭皮がホカホカしてきたり、汗ばんでくるので血行が促進しているのが実感できます。また、塩化カルプロニウムは皮膚への浸透性が高く、血管への拡張作用が長時間持続します。脱毛症に対しては約56%の改善率が認められており、プロペシアやザガーロなど、AGA内服薬との併用で相乗効果が期待できます。1日に1~2回使用してください。(月1~2本くらいの使用量が目安)
1969年に販売開始となったフロジン外用液は先発薬、アロビックスはジェネリック医薬品という違いがあります。
フロジン液(塩化カルプロニウム)は男性型脱毛症診療ガイドラインにて推奨度C1となっております。行うことを考慮してもよいが、十分な根拠がないとなっております。 当院にては採用は致しておりません。
一般用医薬品 : 女性薬 ミノキシジル配合外用液1%「FCI」
添付文書上、フロジンの脱毛症に対する効果は約6割です。
また、効果が発現するまでに少なくとも1~2ヵ月はかかると考えられています。
ただし、効果は脱毛の種類によっても若干変わります。
不安などがある場合は、お気軽にご相談ください。
フロジン外用液(塩化カルプロニウム外用)とは、一体どのような薬なのでしょうか ..
塩化カルプロニウムは脱毛症に使われる、50年以上の使用経験がある薬品成分です。市販薬の『カロヤン』シリーズや、医療用医薬品の『フロジン外用液5%』などに含まれています。
フロジン外用液を入手するには医師の処方が必要であり、薬局やドラッグ ..
市販薬では『カロヤン』シリーズ、『ヘアニング』、『ハツモールSP無香料』、『ヘアニングNF』に含有されていますが、おおむね1~2%という濃度で販売されています。一方、医療用医薬品の『フロジン外用液5%』や『アロビックス外用液5%』は5%という濃度で配合されています。
フロジンもミノキシジルもAGAで処方される外用薬ですが、フロジンは血行促進が主な作用になりますので、プロペシアの服用が前提となります。
塩化カルプロニウムを5%配合する「医療用の塗布脱毛治療薬」は、いくつかの製薬会社がありますが、当院では「長生堂 /日本ジェネリック」の塩化カルプロニウム液を扱っています。これと同等品のフロジン液は、院内でのみ処方しています。
AGA治療でのデュタステリド内服薬とフロジン外用液5%について。
それでは、まず円形脱毛症でのフロジン外用液の効果から見てみましょう。
フロジン外用液5%の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)
プロペシアは、5αリダクターゼII型を阻害することでジヒドロテストステロンの生成を防ぎ、AGAの進行を抑える薬です。ジヒドロテストステロンは、男性ホルモンのテストステロンと頭皮の5αリダクターゼII型が結合したもので、5αリダクターゼII型を阻害すれば、結果的にAGAの進行を抑えられます。
プロペシアでAGAの進行を抑えつつ、ミノキシジルで発毛を促すことが可能です。ミノキシジルとプロペシアの併用は多くのクリニックで行われています。作用のメカニズムが全く異なるため、副作用にも共通点はみられません。仮に、同じ副作用があった場合、強い副作用が現れる恐れがあるため併用は認められないでしょう。プロペシアの副作用は、性欲減退や勃起不全、精液量の減少などです。
液はミノキシジルと作用が全く違います。今回はその違いについて調べてみることにしました。フロジン液 ..
フロジン(一般名:カルプロニウム塩化物水和物)は、脱毛症や白斑の治療に用いられる薬剤です。
発毛促進作用と局所血管拡張作用を併せ持ち、脱毛症や乾性脂漏、尋常性白斑(白なまず)の症状を改善します。
なお、「フロジン」という名称は「不老人」に由来しており、その語呂に合せてフロジン(FUROZIN)と命名されたとのことです。
血液の循環を良くするために、フロジン(塩化カルプロニウム)液を ..
フロジン外用液のガイドラインでの位置づけは単発型および多発型の症例に併用療法の一つとして行ってもよいという結論です。
脱毛症で保険適応があります。 ミノキシジル外用(リガキシジル)
フロジンの成分や他の薬物に過敏症の既往歴がある方は、体調変化に注意しながら慎重に使用しなければなりません。
また、フロジンを塗布すると、その薬理作用の影響で全身の発汗やそれにともなう悪寒・戦慄・嘔気・嘔吐などがあらわれることがあります。
発生頻度は高くありませんが、万が一これらの症状があらわれた場合は使用を中止し、塗布したフロジンを水などで洗い流してください。
ウム塩化物水和物(carpronium chloride hydrate;
フロジンのおもな副作用は、局所の発汗やそう痒感、一過性の発赤、刺激痛、熱感などです。
これらの副作用があらわれた場合は、フロジンを水などで洗い流してください。薬液を洗い流したあとも症状が続く場合は、早めに受診して診察を受けるようにしましょう。
第103回 壮年型脱毛症(AGA)はどこまで改善するか 2012/3/20
アロビックス外用液は、「カルプロニウム塩化物」を主成分とした処方薬です。1969年に販売が開始された「フロジン外用液」のジェネリック医薬品です。
[PDF] 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
妊娠中または授乳中の方、お子さまへの使用
フロジン液は、妊娠中の方や授乳中の方を対象とした臨床試験を実施していません。
また、幼いお子さまを対象とした臨床試験も行っていません。
そのため、妊娠中の方や授乳中の方、お子さまに使用する場合は、症状や治療上の有益性、予想されるデメリットなどに配慮しながら使用の可否を判断します。
局所血管拡張作用ならびに発毛促進作用により、脱毛症や白斑を改善します。 · 使用上の注意
アロビックス外用薬であるカルプロニウム塩化物による男性型脱毛症への効果は、ガイドラインからも推奨度がC1でさほど高くないことがわかります。アロビックス外用液は血管拡張作用によって薄毛部分の血流を改善し、栄養を行き渡らせて改善します。