円安進行、150円の壁突破 アメリカ景気に強さ 利下げ予想緩む


〇本日のドル円、日中高値150.30をつけた後は冴えず、本邦要人による口先介入で150円割れ
〇テクニカルにリスクはドル高だが、上値は引き続き重い状況
〇本日は米9月住宅着工件数、建設許可件数、米企業決算、要人発言に注目
〇ドル高・円安方向、昨日高値150.32の攻防にまずは注目
〇ドル安・円高方向、本日東京安値149.75-80レベルが最初のサポートか
〇ドル円予想レンジ:149.60-150.60


ドル円午前の為替予想、150円試しひとまず後退 2024/10/11

円相場が一時1ドル=150円台をつけました。2か月半ぶりの円安水準です。外国為替市場で17日夜、円相場が一時1ドル=150円台をつけました。150円台をつけるのは8月1日以来、およそ2か月半ぶりです。アメリカで小売り…

東京市場はドルが小安い。本邦要人から口先介入と思しき発言も聞かれ、150円台に定着できなかった。

ドル/円は150.20円前後で寄り付いたものの、当初はドル買い優勢。依然として上値も重いなか、日中高値150.30円レベルへとわずかに値を上げた。しかし以降は冴えず。三村財務官などによる口先介入が聞かれるなか、週末の調整と思しき動きに押され、ドルは150円割れ。大きく崩れることはなかったが、それでも冴えずに16時現在では149.95-00円で推移し、欧米市場を迎えている。

来週の円相場は1ドル=150円挟んだ動きか、重要指標なく方向感欠く

米ドル/円は7月にかけて161円まで米ドル高・円安となった。この動きは、特に5月以降は日米金利差から異例なほどに大きくかい離したものだった。金利差米ドル優位が大きく縮小に向かったのに対し、それを尻目に米ドル高・円安が広がるというものだった(図表1参照)。

上記に対して、米ドル/円と日米金利差は8月頃から相関関係が戻っている。先週(10月14日週)米ドル/円は一時150円を上回る動きとなったが、基本的には金利差米ドル優位拡大に沿ったものだった(図表2参照)。

円安進行 円相場1ドル=150円台に およそ2か月半ぶりの水準

一方、材料的に注視されていたものは「円安けん制」と「欧米金融政策」について。
前者は、本日早朝に発表された日本の消費者物価指数を注視している向きも少なくなかったが、結果はほぼ予想の範囲内。そのためドル/円相場への影響は限定的で、引き続き150円台で推移するなか、三村財務官から「為替市場は急速な動きを認識」、「投機的な動き含めて高い緊張感持って注視」との発言が聞かれていた。以前から、前回発せられた三村氏のコメントを材料に「150円がある種のシーリング」と何度かレポートしてきたが、今回それが改めて実証されたと言えるだろう。また、それとは別に青木官房副長官から「為替相場はファンダメンタルズを反映し、安定的に推移すること重要」、植田日銀総裁からも「金融や為替が経済・物価に与える影響などを注視している」との発言が聞かれていたようだ。

後者は、昨日欧米時間に米小売売上高と新規失業保険申請件数という、消費と雇用に関する2つの重要指標が発表されたが、ともに好数字。それを受け、ドル/円は8月1日以来の150円台到達を達成している。米利下げ後退観測がさらに高まった感もあり、ドルはますます買いにくくなったなどといった声も聞かれていた。一方、欧州はECBが2会合連続となる追加利下げを決定。また、そののちラガルド総裁は「今後のデータに基づいて会合ごとに決定を下す」と述べたものの、ロイターが「ECB、12月も追加利下げの公算」と報じるなど弱気に見ている向きがやや多い印象だ。

1ドル「150円」も想定?円安進行食い止めで予想されるシナリオ

昨日のドル/円は148円台へと反落。米9月消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったことを受けて149.57円前後まで上昇したものの、同時に発表された米新規失業保険申請件数が大幅に増加したことから148.19円前後へと急落した。一巡後は149円台を回復する場面もあったが、米長期金利が低下する中で再び148円台に押し戻された。終値は前日比で約0.5%円高・ドル安の148.57円前後だった。これによって、8月1日以来の150円台を試す動きはひとまず後退したと見られ、本日のドル/円は調整含みの展開が予想される。仮に149円台を回復すれば週末を前にした戻り売りが出やすくなりそうだ。先週の米9月雇用統計を受けて上昇が続いていた米長期金利に一服感が出ていることもドル/円の重しとなろう。なお、本日のNY市場では米9月生産者物価指数(PPI)や米10月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値などの発表が予定されている。

ドル/円は148円後半までしか下がらず、かなりの底堅さを醸すなか、昨日ついに150円超え。本日東京でも150.30円レベルまで値を上げ、昨日高値に一時面合わせしている。リスクはドル高方向に高そうだが、先で取り上げたように日本の当局は「150円をある種のシーリングと認識」している節があるうえ、昨日上げ止まった150.30円レベルには移動平均の90日線が位置しており、テクニカルポイントで明確に上げ止まったことは若干気にかかる。いずれにしても、ドルの上値の重い状況に変化はなさそう。
市場の関心は日米金融政策に高いが、ブルームバーグが報じていたように「日米金利差の縮小観測が後退」したようだ。そうした意味では引き続きドル高・円安方向にバイアスか。しかし、米国そして日本の選挙情勢も注視している向きが少なくないうえ、イスラエル軍が明らかにした「ハマス最高指導者シンワル氏殺害」の影響も気になるところだ。後者については、ハマスの影響力が低下し状況が沈静化へ向かうといった楽観的な見通しも聞かれるが果たしてどうなるか。


ドル円 ついに150円台へ、90日線めぐる攻防注視(10/18夕)

8月5日の株価暴落の主因の一つである円高の急進行。円相場の動向は株価だけでなく日本銀行の金融政策にも実質的に影響する。円高はどこまで進むのか。1ドル=150円台復活はあるのか。4人の専門家にドル円相場の今後を徹底予想してもらった。(ダイヤモンド編集部編集委員 竹田孝洋)

米ドル/円「1ドル150円」突破…さらなる円安「1ドル160円」はあり得るのか【国際金融アナリストが予想】.

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは149.60-150.60円。ドル高・円安方向は昨日示現した高値150.32円の攻防にまずは注目。抜ければ150.75-80円が意識されそうだ。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値に当たる149.75-80円レベルが最初のサポートか。下回っても基本は底堅そうだが、仮に149円割れするようだと下値も波乱含みか。

年内「1ドル150円台の円安」はもうこない?…為替のプロが「年末にかけての米ドル安・円高」を予想する理由.

来週の円相場は1ドル=150円付近での動きとなりそうだ。いったん心理的節目を超えたことでドル高・円安がどの程度続くかが注目される中、米国の物価や雇用関連での重要な指標の発表がない上、米大統領選が近づき積極的な取引は控えられる。

も加わって、一時 150 円を割り込んでいる。 第 1 図: 2024 年のドル円相場(日足、11 月 29 日まで)

以上から、7月までの150円を超える米ドル高・円安は、投機筋の行き過ぎた円売りが主導し、特に161円に至る局面では投機筋の極端に行き過ぎた円売り、つまり円売り「バブル」の影響が大きかった。

先週ドル/円相場が一時約4カ月ぶりの156円台と、日銀が7月に25ベーシスポイント(bp)の利上げを行う前の水準まで上昇した。

そこで、ダイヤモンド編集部は円の対ドルレートの先行きについて、4人の専門家にアンケートを実施した。再び150円台を付けるのか。140円台を切る円高はあるのか。次ページではアンケートの詳細を一挙公開する。

1ドル=145円をあっさり突破したドル/円は150円に向かうのか?!

東京時間のドル・円は、三村財務官が「高い緊張感をもって注視」と軽いけん制発言を行ったことから150円台を割り込んだが、売り圧力は限定的、149円台後半で推移した。

ドル円見通し 150円手前の壁をクリアできるか試される(24/10/17)

これまで筆者は、FRBの利下げ開始時期を今年12月とし、日銀の今後の利上げ幅は10ベーシスポイント(bp)ずつとみて、ドル円の9月末予想を160円、12月末予想を155円としていた。

抜けている。この間のドル円相場の購買力平価は、消費者物価ベース、及び企業物価ベ

そしてドル円が200日移動平均線や90週移動平均線といった長期上昇トレンド線を下回ったことなどを勘案し、ドル円の先行き予想を9月末時点で150円、12月末時点で146円とした。