[PDF] DI トピックス Ca 拮抗薬–クラリスロマイシンの相互作用と急性腎障害


実は私が以前、クラリスの併用禁忌を見逃してスルーした経験がありますので自戒もこめて、クラリスロマイシンと併用できない薬剤をまとめてみました。


K-237 クラリスロマイシン、リファンピシンとの薬物相互作用試験

クラリスロマイシンと併用することによって、CYP3A4阻害作用によりベルソムラ(スボレキサント)の代謝が阻害されベルソムラ(スボレキサント)の作用が著しく増強するとされています。

インタビューフォームではスボレキサント(ベルソムラ)とクラリスロマイシンの併用データはありませんが、CYP3A阻害作用を有するケトコナゾールのデータはありましたので参考にアップします。

体内動態における薬物相互作用を評価する トランスポーターが関係した相互作用 3 クラリスロマイシンとP-糖蛋白基質 ..

これらをクラリスロマイシンと併用することでCYP3A4が阻害され、代謝が阻害されることで、エルゴタミン製剤による血管攣縮等の重篤な副作用を起こすおそれがあるとされています。

肺動脈性高血圧症治療薬のアドシルカ(タダラフィル)のみがクラリスロマイシンと併用禁忌となっています。

処方医に疑義照会し、クラリスロマイシン錠200mgから、CYP3A阻害作用のないセフカペンピボキシル塩酸塩錠

クラリスロマイシンを併用することで、オーラップ(ピモジド)の代謝が阻害され、QT延長、心室性不整脈( Torsades de pointesを含む)等の 心血管系の副作用が報告されているため併用禁忌となっています。

クラリスロマイシンと併用することで、肝臓に関連した副作用が発現、重症化するおそれがあるため併用禁忌となっています。

7.3.2 in vitro 抗菌力の検討において、本剤とレボフロキサシ

クラリスロマイシンと併用することで、バニプレビルの血中濃度が上昇し、悪心、 嘔吐、下痢の発現が増加するおそれがあるため併用禁忌となっています。

マクロライド系抗菌薬を大別すると,14員環系,15員環系,16員環系の3つに分けられる。14員環系マクロライドのエリスロマイシン(EM)やクラリスロマイシン(CAM)はシトクロムP450(CYP)3A4との結合親和性がきわめて強く,強力なCYP阻害作用を有するため,同様にCYPで代謝される薬物の血中濃度を上昇させることが知られている。また,消化管および腎近位尿細管に発現するP-糖タンパク質(P-gp)の阻害作用も有するため,CYP3A4基質でなくてもP-gp基質である薬剤については,CYPを阻害しない15員環系マクロライドのアジスロマイシン(AZM)においても,併用投与による血中濃度上昇に注意が必要である。