マイナス金利解除後の円相場の行方は?~マーケット・カルテ4月号


日銀は19日、17年ぶりの利上げや上場投資信託(ETF)の買い入れ終了などを決定。市場では日銀の政策変更を織り込む動きが進んでいたことに加え、植田和男総裁が同日の会見で、「当面、緩和的な金融環境が継続すると考える」と述べたことから、円安・株高の流れが強まった。


円は147円台後半に下落、日銀マイナス金利解除織り込み一巡との見方

ピクテ・ジャパンの松元浩シニア・フェローは、金融市場調節方針について2人の委員が反対したことから「緩和的スタンスを継続すべきとの考えがあると見受けられ、日銀は追加利上げに対してかなり慎重であるという印象」と述べ、総じて市場が好感する内容だったとの見方を示した。

東海東京インテリジェンス・ラボの中村貴司シニアストラテジストは、マイナス金利解除を受けて不動産株は銀行株との比較で資金再分配(アロケーション)が入ったのだろうとした上で「緩和的環境の継続とデフレからインフレへの転換という受け止め」も不動産株や不動産投資信託(REIT)の買いにつながっていると指摘した。

円売りに転じるFX投資家 日銀マイナス金利解除で順張り 南泰葉

日本銀行のマイナス金利政策解除を受け、19日の東京金融市場も反応した。金融政策の正常化に踏み出したものの、当面は緩和的な環境が続くとの見方から為替は円安が進行し、株価は続伸した。

日銀会合の結果を受け、日本株は上昇。不動産がけん引して日経平均は4万円台を回復した。保険株も高く、円安進行を材料に輸送用機器株も上昇した。対照的にTOPIX銀行業指数は下落した。

マイナス金利解除で進む円安 | 藤代 宏一 | 第一生命経済研究所

外国為替市場でのドル円相場は円が弱含み、節目の1ドル=150円台をつけた。午後5時時点では前日の同時点と比べ1円14銭円安の1ドル=150円26銭近辺で推移している。米国の利下げペースが緩やかで内外金利差縮小に時間がかかるとの観測も円売りを誘った。

りそなアセットマネジメントの藤原貴志債券運用部長兼チーフファンドマネジャーは、会合結果を受けて先物やスワップのヘッジの巻き戻しが出たと指摘。もっとも、「日銀が金利ターゲットから量に変えてくる形となる中、10年債は今までの0.7%台からもう少し違う位置に誘導したいと思われ、こうしたことが徐々に織り込まれてくるだろう」との見方も示した。

【マイナス金利解除後、円高は進むのか】130〜145円と読む理由

債券相場は上昇。日銀はマイナス金利解除やイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)撤廃を決定したものの、これまでと同程度の国債購入継続も決めたことで買いが優勢となった。

株式市場では、日銀の発表後に日経平均株価が上昇に転じ、前日より263円16銭(0.66%)高い4万3円60銭で取引を終えた。終値では6日以来、約2週間ぶりに4万円の大台を回復。前日の大幅上昇で利益確定の売りもあったが、円安を受けて自動車など輸出関連株を中心に買い注文が広がった。


円高進み147円台に、マイナス金利解除観測 日経平均は4万円割れ

円相場は下げ幅を拡大した。日銀がマイナス金利政策の解除を発表した後に円はいったん買われたが、すぐに売り優勢に転じた。

為替は1ドル=149円台、マイナス金利解除でも円安との見方 ..

日銀本店で記者会見した植田日銀総裁は、緩和環境が経済・物価を支えるとして、今後の金融政策について「緩和環境を維持することが大事」と述べた。短期金利の上昇ペースについては、経済物価見通し次第と語った。また物価見通しが上振れる、上振れリスク高まる場合は政策変更するとも話した。会見中に円相場は一時下げ幅を拡大して、1ドル=150円48銭まで下落した。

FRBのあらゆる手段を講じる方針を受けFF金利先物市場は年内のマイナス金利導入を織り込む。 ..

また、国債市場では長期金利が低下(債券価格は上昇)。幅広い年限で買いが優勢となり、長期金利の指標である新発10年債の利回りは、一時前日より0.030%低い0.725まで低下した。

マイナス金利解除は関心外? 円安急進 日本の「景気後退」も要因に

みずほ証券の上野泰也チーフマーケットエコノミストは、「日銀が千載一遇の好機を逃さず金融政策の正常化に動いたと認識している」とリポートで指摘した。資源高やドル高・円安、人手不足、賃上げがほぼ同時に起きるという異例の幸運に恵まれたとしている。先行きは物価の実力不足露呈など逆風が徐々に増え「日銀は追加利上げに動けないだろう」と予想した。

年末利上げは本気なのか? ~円安対策としてマイナス金利解除に言及

日本経済はデフレを脱却してとの認識を日銀の植田和男総裁は示し、という政策大転換に踏み切った。世界で唯一のマイナス金利が解除され、金融・証券市場は落ち着きどころを探る。米連邦公開市場委員会(FOMC)は逆に年内に複数回のが見込まれており、市場はボラティリティー拡大のリスクをはらむ。

マイナス金利解除でも円安株高 焦点の追加利上げ、来年に持ち越しか

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上下に揺れるドル円 残るマイナス金利解除観測 日銀植田総裁発言余波

日銀は19日、金融政策決定会合で金融機関の日銀当座預金の一部にマイナス0.1%を適用している政策の廃止を決めた。政策金利として無担保コール翌日物レートを0-0.1%に誘導する。同時に4-6月はこれまでとおおむね同程度額で長期国債の買い入れを継続するとした。これを受けて円が売られて、債券と株が買われた。日銀の決定は相次いだ事前報道の通りで、市場もほぼ織り込んでいたが、政策の全体像を見極めたいとの声が出ていた。

マイナス金利解除にともない、金利がどんどん上昇中; 債券は計画的な資金 ..

19日の金融・証券市場では、円相場が対ドルで下げ幅を拡大、1ドル=150円台まで下落した。日本銀行はマイナス金利解除を決定すると同時に当面緩和的な金融環境が継続するとし、一段の金利上昇観測が後退した。長期金利は低下、株は高値引けで日経平均株価は4万円を回復した。

「マイナス金利導入」の為替への影響 ~金融市場の動き(2月号)

【マイナス金利解除後の円相場の行方は?~マーケット・カルテ4月号】【シンクタンク】ニッセイ基礎研究所は、保険・年金・社会保障、経済・金融・不動産、暮らし・高齢社会、経営・ビジネスなどの各専門領域の研究員を抱え、様々な情報提供を行っています。

【速報】1ドル=147円台まで円高進む マイナス金利解除の観測強まる

米長期金利は14日の時間外取引で4.2%程度まで上昇。12日発表の2月の消費者物価指数()が予想を上回り、14日の小売売上高と生産者物価指数(PPI)が注目されている。19、20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で示される金利見通し(ドットチャート)で、昨年12月に示された年内3回の利下げ見通しが修正されるかどうかが焦点になっている。

日本銀行(日銀)は3月の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除し、実質的なゼロ金利政策へ移行。 ..

まず、2024年が円高になると予想された主な理由は、アメリカの金利低下にありました。

マイナス金利解除+QT開始も!ドル円どうなる? (2024年3月1日)

ソニーフィナンシャルグループの森本淳太郎シニアアナリストは、円はショートポジション(売り建て)の買い戻しが進んだ印象で、先週かなり上昇したと指摘。日銀がマイナス金利を解除しても「145円台がいいところで、一段と円高・ドル安が進んでいくためには米金利の低下が必要」との見方を示す。

【第54回】日銀のマイナス金利解除観測再び高まる? ~世界為替紀行

2024年春季労使交渉(春闘)では主要企業の積極的な賃上げ回答が続いている。15日の第1回回答集計の平均賃上げ率が23年第1回の3.8%を大きく上回れば、日銀は18、19日の決定会合でマイナス金利解除に踏み切るとのがある。外為どっとコム総研の神田氏は「賃上げ率が前年を大きく上回ることはすでに想定されており、それに対して市場が反応するかだ」と話す。

またドル円150円超えで含み損400万円越え!マイナス金利解除なのに上げるドル円と日銀ふざけるな! · Comments39.

また、アメリカのインフレ率も2022年6月の9.1%から3%台へと低下しました。これには原油価格の下落が影響しており、今後もその効果に期待が寄せられています。

【ドル円予想】春闘は円高要因か?日銀3月マイナス金利解除を後押しで中期的な下落へ · Comments31.

外為どっとコム総合研究所の神田卓也調査部長は、米小売売上高の発表を控えて米長期金利がやや上昇して「円安・ドル高方向に振れてきた」と指摘。日銀のマイナス金利解除に対する円高の反応が限定的になってきていることから「市場は3月解除をかなり織り込み、その先の利上げが見通しづらいのなら円を買い続ける展開にもなりにくい」と述べた。

【200円へ上昇】ドル円予想!日銀CPIで波乱?マイナス金利解除へ?

14日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=147円台後半に小幅下落。が来週の金融政策決定会合でマイナス金利政策を解除するとの観測から午前は円買いが先行。ただ、市場では解除の織り込みはある程度一巡したとの見方もあり、米金利上昇を背景にドル買い・円売りがやや優勢になった。