・定命人間に寿命があるのに対し、エルフには基本的に寿命がない。
こんなのがRPGの世界に登場してしまうとバランスブレイカーもいいところであり、人間やドワーフの面目は丸つぶれであるため、ゲーム等の物語に登場するにあたってマイルドな調整を受けたのが現在の主要なエルフ像であると言える。
今日のハーフエルフの原型は『指輪物語』での設定に多くを負っている。
ところが、彼らが平和で理想的な社会を実現していたかというと、そうでもなかったりする。第一紀の時代にはまだ神々の力がさまざまなかたちで残っていたし、準神格存在とエルフの血が交じり合うことすらあったのだけれども、そのわりにはエルフたちには多くの不幸が降りかかっている。そしてそうした不幸が常に外部(メルコール)からのみもたらされるものだったわけでもない。
リオンで描かれているエルフたちは、宝玉への欲にとらわれ、同族殺し・神々への反逆・裏切りといった多くの罪に彩られる血にまみれた種族だ。良く言えば、破滅的なまでに美しい至宝に呪われてしまった悲劇の種族ともいえるのだが、結果として重ねた罪の数々は、人間の模範たる「長上者」としての資格にはふさわしくない。
でのエルロンドやはたしかに高貴かつ賢明な存在として描かれているけれど、リオンを読むと、彼らのそうした性格はどちらかというと過去への反動や反省から来ているということがわかってくる。とくに、では超然とした女神のごとく描写されていたは、はるか上古の昔には、神々の意向に逆らった反逆者の一員だった過去があったりもして、彼女の愁いが単に種族的衰退に向けられたものではなく、取り消せない過去への悔悛に成り立つものでもあるだろうことが推測できる。またエルロンドは、エルフの始祖的存在かつ最高の能力者たるフェアノールの血に連なる者たちに翻弄されてきたひとりであり、エルフが無垢な種族ではないことを誰よりも痛感しているはずだ。
原典というべきトールキンの作品に登場するエルフは魔法と弓だけでなく剣も人間以上によく使い力も強く、また鍛冶の腕前もドワーフと同等かそれ以上に巧みで彼らが作った道具は「エルフの手による」というだけで悪しきオーク等の敵に対する強力な力を手にするほどにその存在は人間とかけ離れて強く万能無敵の存在である。
外国版エルフと、出淵版エルフ耳には長さではなく、大きな違いがある。
は、英語の の役割を果たす冠詞です。『指輪物語 王の帰還』の「コルマルレンの野」に登場する吟遊詩人の読む詩にも「イ フェリアンナス」というエルフ語が入っています。
J.R.R.トールキン作品を集ってくださるみなさんと探究するためのファンサイト「The Study of Bag End」のウェブマスターです。「エルフだの、竜だの、ぬか」しています。
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『ホビットの冒険』の荒れ地の国の地図には「むかしの道()」と記されています。闇の森(緑森大森林)の中央部を東西に切り開いた道路のことを指します。トーリン・オーケンシールドのエレボール遠征の時代(第三紀2941年)には、ゴブリンたちが頻繁に利用するようになっていました。ビヨルンが警告したことから、ドワーフ達とビルボは、さらに北側の道から闇の森を抜けることを目指すのです。
ゲームや漫画でよく見るエルフの特徴としては「魔法と弓をよく使うが力は人間に比べて弱く、森を愛し金属製の道具を嫌う」等の性質が挙げられる。
これだけ理解しておけば、エルフについて大体間違うことはない。
このように読んでいくと、最初に書いたような、エルフが頂点にあってオークを最下点に置く優劣図式が単純に通用するわけではなさそうなことがわかる。エルフは失敗や悪事を決して犯さないような完璧な種族ではないからだ。むしろ第一紀における多くの災厄はエルフによって引き起こされている。テレリの虐殺然り、ゴンドリンの陥落然り、ドリアスの滅亡然り。彼らは決して理想の種族ではない。
リオン(“の物語”)は、的な断片の集合として書かれているけれど、そこにはひとつの大きな軸がある。すなわち、宝玉「」とそれをめぐるエルフたちの争いと興亡だ。の指輪戦争の時代では、物事を動かすのは人間(および)が中心で、エルフはどちらかというとサポートのような役割しか果たしていないのだが、リオンでは、エルフたちこそが歴史の主人公だ。第一紀では人間は数も少なく、勢力も弱いけれど、エルフはいくつもの異なる王国を築いていて、中つ国での最大勢力を誇っている。
わが愛しのトールキンのエルフについてつらつらと|真魚の活動報告
だが、エルフのイメージは必ずしも耳が尖っていると決まっているわけではなく、本来的にはそのような認識は誤りである。
エルフが、人間が、力の指輪がいかにして生まれたか。 不朽の名作、『指輪物語』に ..
アンテナタイプのエルフ耳に関してはこの影響を受けているのではないかと言われているが定かではないが、日本におけるファンタジー作品のエルフはロードス島戦記発表後、アンテナタイプの耳が爆発的に増えることになった。
こちらも「シルマリルの物語」から、昇る、日の出を意味するエルフ語が描かれたイラスト。
そしてエルフの「不死」というのは、単に現世で永遠の命を持っているということにはとどまらない。エルフたちも他者によって殺害されれば死ぬのだが、そうして命を落とした彼らが死後にどうなるのかという点こそが重要だ。
何らかの原因で死んだエルフは、大海を超えた神々の島アマンにある「マンドスの館」にその魂が運ばれることになる。「大海を超えた」といっても、世界が歪まされて球状になってしまったでは、ふつうに海を進むだけではたどりつけない領域であって、事実上「あの世」といってもいいようなところだ。アマンは「至福の島」であり、エルフの魂はそこで永遠の憩いを得ることになる。死後の生を含めて、エルフは永遠に生きる種族なのだ。
「エルフ」のアイデア 72 件 | エルフ, トールキン, シルマリル
特にそのイメージに強固な影響を与えた代表例として、1988年刊行の小説『ロードス島戦記』の挿絵に登場する出渕裕の描いたエルフのディードリットのキャラクターデザインが挙げられるが、この「ロードス島戦記」の長い耳のエルフのモチーフは、1982年の映画「ダーククリスタル」だと語られている。
「エルフ」のアイデア 36 件 | エルフ, ロードオブザリング, トールキン
さらに、悪魔のモチーフである尖った耳を持つ妖精の容姿が描かれた海外のゲームや、ペーパーバック小説のイラストを通じて「エルフの耳は長いもの」というイメージが日本人の間に定着し、日本製のゲームや小説などには耳の長いエルフの絵柄が頻繁に登場するようになった。
だいたいヴァンヤール、ノルドールは日本における一般的イメージのエルフに近い外見(ただしヴァンヤールは金髪、ノルドールは黒髪)だが西へ…
“の物語” では、人間が死んだ場合、エルフと同じ行く末はたどらず、単に世界から消え去るだけとされている。も死後はアマンに赴くと示されていることからすると、人間だけが特別な扱いをされているわけだ。
死後に赴く場所がどこにもなく、ただ世界から消え去るのみ、というのはとても空しくも思える。現実世界の多くの宗教が「あの世」なるものを設定して死後の生を考慮していることを踏まえても、の世界観は非常に特殊だ。少なくとも的とは言えないだろう。C・S・ルイスと比較してが「異教的」と言われるのも納得できる。
エルフの関係や、貴重な宝石をめぐる悪の冥王との戦いを描く ..
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指輪物語などの西洋ファンタジーにおけるエルフの耳は少し尖っている程度だが、日本周辺のアジア区域におけるエルフの耳はアンテナのようにぴんと長く描かれることが大半である。
リリー・コリンズがエルフ役オーディションに落ちた過去明かす「トールキン」新映像.
種族的に痩身だとか貧乳コンプレックスを抱えたりなどの設定が無い限り、なんだかもう胸部装甲が大変なことになってどうやって支えてるのそれというレベルとか尻神様と拝みたくなる肉感的な腰周りを備えたりとか、オークに狙われるエルフとか(最近はオークの方が紳士的な事が多くなったが…)、そんなカオスの結果がエロフである。
【指輪物語】モルドールの暗黒語で喋ってみた【トールキン】 [解説・講座] エルフ語文法解説動画が流行っていたので触発されて。
エルフの特徴である尖った耳はエルフ耳もしくは単に長耳と呼ばれ、耳が尖っていればエルフでなくともエルフ耳と呼ばれることが多い。
【ロード・オブ・ザ・リング解説】トールキンエルフの種類【力の指輪】.
耳が長く尖っている云々は妖精・小人・悪魔全体の特徴で日本で言う幽霊の足が無いのと同じでこの世に在らざる者を示す記号であった。
第1期の通常モンスターの中で《プチモス》・《ダンシング・エルフ》 ..
[・・・]この至高神の被造物として現れる人類に、二種類の異なった種族を想定するところに、の創作神話の特異性がある。
二種類の人類、すなわち現行の人間の以前にプロトタイプ的に別種の人間が存在したという設定は、時として神話に見られるモティーフであり、この点のみをとりあげての独創に帰すことはできない。しかし、が、以降の物語を展開させてゆく中心的な因子となるところは、ひとりにのみ見られる特色であるといってよいだろう。
一般的に・ラテンの古典神話など、人間型神格(anthoromorphic dieties)を想定する神話では、不死性 は主に神と人間を区別する規準となっているが、においてはこれが二種類の人類を分かつものとなるのが特徴的である。
当然のことながら、フイによる審判という構想は中期稿以降消滅することになるわけであるが、それに替わって明白に現れてくるのが、人間が有限の生命を持つこと自体が至高神による恩寵であるという設定である。すなわち「死はヴァラールによって定められたものではない。それはによる恩寵であり、いずれ時が尽きるときには西方の支配者ですら羨むことになる恩寵なのである」(, p.65)。
>和訳だと魔王だけど原語だとエルフらしいなどういうことだよ! … 26 ..
トールキンは、執筆した物語の全てを書籍の形に収める前に亡くなりました。トールキンの没後、その膨大な遺稿を整理、編集して出版しているのは息子のクリストファーです。
ロード・オブ・ザ・リングに登場する美しいエルフたちは、様々な氏族に分かれ、それぞれが独自の文化や言語を持っています。
新たな書籍として私達の手元に届くのは、100年の時を超えた妻への愛でもあるのです。
トールキンの作品に「エルフなんて今どき陳腐」とか噛み付く奴がいたりするからなあ
人間のモータリティが至高神による恩寵であるとのコンセプトが確立されると、それはさらに発展して「の歴史」最終稿の「死後の人間の魂の行方についてはエルフの知るところではなかった。(中略)おそらく死後の人間の運命はヴァラールに委ねられたことではなく、また完全にはアの諧調において予言されてはいないことなのである」(, pp.104-5)という設定となって結実する。要約するならば〈イルーヴァタルの子ら〉と名づけられた二種類の人間に関して、中期稿以降次のような図式が基本的なものとして成立していたと考えられる。