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以降、約1ヶ月で合計3回の介入が実施された。この介入に対する相場の反応は基本的には似たものだった。介入が行われた当日に最大で5円前後の米ドル急落が起こった。ただ引けにかけては米ドルが比較的大きく反発し、2円前後の長い「下ヒゲ」が残った。
外国為替公示相場(公示仲値表)バックナンバー 2022年 | みずほ銀行
では、なぜそれまでと異なり、米金利からかい離する形で米ドル急落が起こったのか。それは、行き過ぎた米ドル買い・円売りの反動の影響が大きかったのではないだろうか。ヘッジファンドの取引を反映しているとされるCFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋の円ポジションは、当時10万枚以上の売り越しとなり、経験的に円の「売られ過ぎ」懸念が強い可能性を示していた(図表3参照)。それが逆流、米ドル売り・円買いとなったことで、米金利との関係を超えた米ドル急落が起こったのではないか。
それにしても、上述のCPI発表後も米金利低下は限られた。そもそも、2022年11月初めのFOMC(米連邦公開市場委員会)を受けて、米金利は一段と上昇する見通しとなっていた。この結果、米ドル急落はそれまでとは異なり、米金利と大きくかい離する形で広がった(図表2参照)。
[PDF] 2022 年の円/米ドル相場の振り返りと 2023 年の展望
2022年の円安阻止介入の第1回目は9月22日、1米ドル=145円程度で行われた。この介入の実施は、9月8日の財務省と日銀、金融庁の三者会合までに決まっていたのではないだろうか。
特に、2022年の場合は、年末を控えて日本の投資家の場合なら、確定申告など損益の確定が迫られる局面にあったことも、米ドル買い・円売りのポジションの手仕舞いが、米金利で説明できる範囲を超えた米ドル急落をもたらした可能性はありそうだ。
2022年為替相場、1ドル120円台突破の「円安危機水域」入りを要警戒
2022年の米ドル高・円安のピークは、2022年10月21日に記録した151円だった。歴史的円安に終止符を打ったのは、この日行われた日本の通貨当局による米ドル売り・円安介入だったとの理解が一般的なのかもしれない。
株式上場する主要メーカー122社では、2022年度(2023年3月期)決算の期初想定為替レートは1ドル=120円が58社(構成比47.5%)とほぼ半数を占めた。平均値は1ドル=119.1円で、前期から13.6円の円安設定となり、調査を開始した2011年3月期決算以降で最安値だった。
前期の2022年3月期決算(2021年4月-2022年3月)は、期初に1ドル=105円に設定した企業が約6割で最も多く、平均値は1ドル=105.5円だった。だが、為替レートは下期に円安・ドル高が進み、期末にかけて120円超で推移。6月22日には一時、24年ぶりの136円台に円安が加速した。
こうした円安基調を反映し、2023年3月期は1ドル=120円以上を想定為替レートに設定したメーカーが83社(68.0%)と約7割を占めた。
円相場が語る2022年 1ドル=120円の世界、125円の瓦解
まず注目したいのが、貿易収支の状況です。日本の通関統計の輸出超過額を前年同月と比較すると、2022年は資源価格の高騰などで貿易赤字が拡大する傾向が続きましたが、今年4月・5月の赤字幅は前年同月よりも縮小しています。貿易収支が赤字なのは同じですが、赤字幅縮小は貿易による円売り圧力が低下していることを意味します。
昨年秋の円安局面も今年夏の円安局面も、ドル円相場の主要テーマは日米中銀の金融政策の格差である点は共通しています。しかし、今後どこまで円安が進むかを検討する上では、相違点を整理しておく必要があるでしょう。
はありません。 ※ キャンペーン実施時はキャンペーンで設定された為替コストが適用されます。 対円/1通貨あたり:2022年7月25日現在
2022年の為替相場においても、前年に続き各国の金融政策が主要テーマになりそうです。そのなかで、新型コロナの状況が重要なカギを握るものとみられます。以下では新型コロナの状況に応じて、ベスト、ライクリー(最もありえる)、ワーストの3つのシナリオを考察します。
ドル円相場、下半期大荒れ 1%超の騰落続出 2025年の見通しは?
少し話は脱線しましたが、昨年から今年6月までのドル円相場を振り返ると、円高ドル安に動く場面も見られました。昨年11月に米CPIの伸び率が鈍化し、FRBの利上げ幅が縮小するとの観測が台頭したところから、12月に日銀が長期金利の変動幅を拡大し、長期金利の上昇を事実上容認した局面では、1ドル145円前後から130円前後まで円高ドル安となりました。その間の米2年国債利回りは横ばい傾向でしたが、将来の利上げ打ち止めが視野に入ったことが背景と見られます。
第35回「ドル円相場の8月アノマリー」 | 知るほどなるほどマーケット
米ドル対円相場(仲値)、ユーロ対円相場(仲値)を年度ごとに見ることができます。
過去3年弱、筆者はドル/円相場の分析をするにあたって、金利差 ..
主要上場メーカー122社の平均値は1ドル=119.1円で、前期(2022年3月期初、105.5円)から13.6円の円安に設定されている。
調査を開始した2011年3月期以降では、米国の一部経済指標の改善や利上げ観測を背景に円安が加速した2016年3月期初(想定為替レート1ドル=115.8円)以来、7年ぶりに1ドル=110円を上回り、過去12年で最も安い水準となった。
アメリカ ドルと日本 円のレートを計算| 2022年 為替相場
ccy code / 略称はS.W.I.F.T.通貨コードによる
年間平均は、各通貨の月中平均相場の単純平均(月中平均の合計/12ヶ月)
*:TTB is for reference only / TTBは参考相場
**:For reference only / 参考相場
***:CNY Rate is set based on the Offshore Renminbi Market/オフショア人民元相場に基づく公表相場
Final official quotation by MUFG Bank, Ltd., Tokyo / 三菱UFJ銀行の最終公表相場による
米ドル (USD) から 日本円 (JPY) の為替レート 2022年1月20日
以上、2022年の米ドル高・円安終了後の展開について見てきた。足元では、2022年のピーク以上に円売り越し拡大となっている。ただ、まだ年末までは間があることから、ポジション調整の米ドル売り・円買いが本格化するかは微妙だ。それにしても、5年MAかい離率で見ると、米ドル「上がり過ぎ」懸念は強いと見られることから、円安終了後に行き過ぎた円安の反動が入るリスクにはやはり注意が必要だと思われる。
今年のマーケットを振り返る4 為替市場 ドル円は32年ぶりの円安
ccy code / 略称はS.W.I.F.T.通貨コードによる
年間平均は、各通貨の月中平均相場の単純平均(月中平均の合計/12ヶ月)
*:TTB is for reference only / TTBは参考相場
**:For reference only / 参考相場
***:CNY Rate is set based on the Offshore Renminbi Market/オフショア人民元相場に基づく公表相場
Final official quotation by MUFG Bank, Ltd., Tokyo / 三菱UFJ銀行の最終公表相場による
三菱UFJリサーチ&コンサルティング | 前年の年末・年間平均 2022
2年金利は、金融政策の影響を強く受ける傾向があるため、両者が似たような動きをしていると言うことは、ドル円相場が米国の金融政策に対するマーケットの思惑に連動しているということになります。
外国為替市況(日次) : 日本銀行 Bank of Japan
主要上場メーカー122社の2023年3月期決算(本決算)の見通しで、期初の対ドル想定レートは1ドル=120円が58社と最も多く、約5割(構成比47.5%)を占めた。
次いで、115円が21社(同17.2%)、125円が10社(同8.1%)、110円が8社(同6.5%)、122円と123円が各5社(同4.0%)と続く。
想定為替レートの対ドル最安値は130円(1社)、最高値は110円(8社)だった。1ドル=110円台は34社(構成比27.8%)に対し、120円台は82社(同67.2%)と企業は円安を織り込んで想定している。また、130円台も1社(同0.8%)あり、1ドル120円以上が約7割(68.0%)を占めた。
なお、122社のうち、5社は期初時点で2023年3月期の業績予想が未定などの理由で、想定為替レートを開示していない。
2023, 140.59円, 151.74円, 127.99円
2022年から2023年6月までのドル円相場を振り返ると、中央銀行の金融政策に強く影響を受けてきたと言えるでしょう。図1は、昨年から今年6月末までのドル円相場と米2年国債利回りの推移を示したものです。両者が似たような動きをしていることが見て取れます。
2022, 131.57円, 150.48円, 113.76円
1年前の2022年3月期の期初想定為替レートでは、「1ドル=105円」に設定した企業が73社と最も多く、約6割(59.8%)を占めていた。最安値は110円(4社)で、その他はすべて100円台にとどまった。
1年前との比較が可能な116社では、「105円→120円」にレートを変更した企業が35社(構成比30.1%)で最も多かった。次いで、「105円→115円」が18社(同15.5%)、「105円→110円」が7社(同6.0%)、「105円→125円」が6社(同5.1%)だった。
為替相場の円安ドル高進行を受け、1年前と「変更なし」(据え置き)、「円高へのシフト」はそれぞれゼロで、116社すべて「円安へのシフト」に想定為替レートを変更した。また、1年前からの下落幅の最大は20円(9社)だった。
|2020年平均|2021年平均|2022年平均|2023年平均
2022年10月に32年ぶりの円安ドル高となりましたが、円安が進む際に日本の財務省要人はこのように発言していました。今年も再び円安が進行し、財務省要人から「過度な変動は好ましくない」「必要があれば適切に対応する」との発言が出ています。
カナダ・ドル, CAD, 1unit, 108.84, 105.64, 105.78, 102.58
エリオット波動と8年サイクルに基づき、2023-24年に2015年の高値(125.860円)を上回るというのが、中長期の基本観です。ちなみに筆者が理想とするシナリオは、「2023年6月頃に1ドル=150-160円を達成する」というものです。