Qメキシコペソ/円(MXN/JPY)を取引できる時間帯はいつですか?
スワップポイントは、2カ国間の金利差によって発生し、金利差調整分とも呼ばれます。
メキシコペソなど高金利通貨を買いで保有することで、スワップポイントを受け取ることができます。逆に売りで保有する場合は支払いが発生します。
FX会社によってスワップポイントが異なるため、取引する際にはスプレッドだけではなく、スワップ水準もしっかりと比較することが重要です。
メキシコペソ/円(MXN/JPY) の外国為替レート、チャートを10分更新で配信しております。
2006年から2008年前半にかけては1メキシコペソ=10~11円台で推移していたメキシコペソ / 円相場ですが、2008年9月のリーマンショック発生とともに、わずか3ヶ月で6円台まで急落。その後は6~7円台の持ち合い (ボックス圏) 相場が続きますが、2011年から2012年にかけて一段安となり、一時は5円台前半まで円高・メキシコペソ安が進みました。この間、リーマンショック後の世界経済の回復とともに原油高が進み、メキシコ経済も4~5%台の成長を実現していますが、ドル / 円の下落に歩調を合わせるような形でメキシコペソ / 円も下落しています。安倍政権下で金融緩和が始まった2013年以降はメキシコペソ高・円安にトレンドが転換。2014年後半には一時1メキシコペソ=9円近辺までメキシコペソ高が進行しました。しかし、その後2014年の原油価格の急落でメキシコペソは再び売られました。中国経済の鈍化懸念から世界的に株価が大幅に調整したことや、中国が人民元を事実上切り下げたことで新興国通貨全般に不安が高まったことも影響したようです。2016年に米国でトランプ政権が誕生するとメキシコに強硬政策をとったことでさらに5円台まで下落しました。
2020年3月には新型コロナウイルスの感染拡大を背景にした原油価格の下落や経済悪化懸念などが原因でメキシコペソは急落し、メキシコペソ / 円は4.2円と過去最安値を付けました。
その後原油価格の高騰、急速な利上げで上昇基調をたどりました。
メキシコ中央銀行は商品高やコロナ禍一巡による経済活動の正常化で高まったインフレ抑制のため2021年から利上げを行いましたが、2022 年はインフレ率が 7.9%と一時23年弱ぶりの高水準に達しました。
2023年5月、インフレ鈍化が確認され16会合ぶりに利上げを停止、政策金利を11.25%で据え置きました。7会合連続で据え置いた後、2024年3月に利下げを行いました。インフレはピークアウトしたものの目標を上回っていますが、景気の減速に配慮したとみられます。その後、中東の地政学リスクを巡って下落する場面があっても相対的に金利が大幅に高いメキシコペソは堅調地合いを続けました。流れが変わったのは6月2日の大統領・連邦議会選挙です。連邦議会選挙で与党連合が下院で改憲に必要な3分の2を超える議席を獲得したことで、ロペス=オブラドール現大統領が掲げるポピュリズム的な政策が実現するとの警戒感が強まり、メキシコペソは急落しました。シェインバウム次期大統領が司法制度改革を推進する意向を示していることも重荷です。
2024年6月現在、1メキシコペ=8.5円近辺で推移しています。
メキシコの中央銀行であるメキシコ銀行(BOM)は、2022年6月の金融政策決定会合で利上げを開始すると、2023年3月までとなりました。2023年5月会合以降は、インフレのピークアウトを背景に政策金利を据え置いていますが、今後のインフレ見通しや金融政策運営の動向に注目したいです。直近の消費者物価指数は鈍化傾向も、中銀のインフレ目標レンジには届いていません。メキシコ銀行は、中長期ではインフレの上振れリスクもあるとして、今後のを示しており、当面は現在のとみられています。
メキシコ ペソ / 日本 円【MXNJPY=X】:為替レート・相場
メキシコペソは高金利通貨、資源国通貨としてインフレ懸念の強まりとともに注目度が上がりました。世界有数の原油埋蔵量を誇るメキシコ湾に面する産油国だけに、原油価格がメキシコペソ相場に大きな影響を与えます。メキシコ湾へのハリケーン来襲、それによる製油所の破損などで相場が動くことがあります。2022年のロシアのウクライナ侵攻による原油価格上昇はメキシコペソの上昇要因となりました。
メキシコペソ相場は、米国経済の影響を受けやすい傾向にあります。1994年にNAFTA (北米自由貿易協定) が発効して以降、メキシコと米国との経済関係はますます強まりました。そのため、米国の景気が良くなるとメキシコの景気も良くなる傾向があります。なおNAFTAは再交渉ののち2020年7月1日にメキシコ名称「Tratado entre Mexico, Estados Unidos y Canada , T-MEC」として発効しています。
中央銀行の金融政策もメキシコペソ相場に大きく影響します。メキシコ中央銀行 (BOM) はインフレ目標を採用しており、前年比のCPI (消費者物価指数) 上昇率を+3% (その上下1%が許容レンジ) にすることを金融政策運営の目標としています。
1993年1月にデノミを実施して新ペソを導入。1996年8月には変動相場制に移行しました。経済基盤の脆弱さや政治的・社会的問題などからメキシコペソ相場は大きく変動するので、十分なリスク管理が必要です。
先にも述べたとおり、を与えます。メキシコ自体の景況感の把握はもちろんですが、メキシコペソ/円相場の今後を見通すうえでは米国の経済指標をチェックしておく必要があります。少なくとも、雇用統計、消費者物価指数、GDPに関する発表は押さえておいた方がよいでしょう。
それに加え、連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board、通称FRB)や連邦公開市場委員会(Federal Open Market Committee、通称FOMC)による金融政策の発表からも目が離せません。メキシコの金融政策は、経済的な結びつきの強さや地政学的な要因などからで動く傾向があるため、金融引き締めサイクルの行方を推し測ることができそうです。足元では、米国のインフレ低下と経済の底堅いデータが確認されており、米経済・景気のも高まりをみせています。
※チャート画像はパートナーズFXのレートを元に作成しています。 メキシコペソ/円 変動率の推移.
メキシコは中南米の中でブラジルに次ぐ経済規模を持つ、新興国です。銀などの鉱物資源が豊富であり、メキシコ湾岸では石油や天然ガスが産出されます。そのため、メキシコペソは資源国通貨と位置づけられ、原油など資源価格の動向に影響を受けやすいという特徴があります。
メキシコでは、2022年1月より同国史上初となる女性の中央銀行総裁が誕生しました。ビクトリア・ロドリゲス氏を次期中央銀行総裁として指名した際、メキシコペソ相場は一時混乱の様相を呈しました。ただ、その後の政策金利決定会合等の内容を見てみると、概ね既定路線を継続し金融引き締め下の難局ながら見事なかじ取りをみせています。
その総裁人事で大鉈を振るったロペスオブラドール大統領ですが、いったんは自ら任命していた人事を覆して無名の経済学者を総裁へと据えたことや、2022年3月に開催された政策金利決定会合で話し合われた内容をフライングして公表してしまうなど、中央銀行の独立性を疑わせる事案が散見されます。政府から中央銀行へ圧力を掛けるという行動は、先進国では禁じ手として認知されているため、総裁人事での強権発動やフライングでの発言などを振り返ると、その独立性に関しては不安要素であると言えるでしょう。ですが、トルコのエルドアン大統領のようなセオリーとは真逆の金融政策を強行するというスタンスではないため、懸念材料としてではなく大統領のスタンスとその動向をチェックしておくとよいでしょう。
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メキシコはブラジル、アルゼンチンとともに中南米を代表する新興国のひとつです。
メキシコの 2023 年の名目GDPは1.79兆ドルと、中南米ではブラジルに次ぐ2位、世界でも12位となっています (IMF) 。1982年の債務危機と、1994年の通貨危機を経験していますが、2007~2009年の世界的な金融危機以降、近年は堅調な米国経済を背景に経済成長を続けてきました。
天然資源に恵まれ鉱業がメキシコ経済の成長を支える主要産業となっています。原油は世界10位の生産量を誇ります。産業用途も多い銀の生産量は世界1位 (JOGMECより) 、自動車の潤滑油などの原料となるモリブデンの産地としても有名です。
世界遺産登録数が35 (2023年現在) もあり、パンデミック下にあっても一度も国境を閉ざすことがなかった観光大国でもあります。
人口は1.2億人を超え、若年層も多いことから、BRICsに続き成長が期待できる新興国のグループの総称「ネクスト11」にも挙げられた経済成長が期待される国です。
国境を接する米国が最大の貿易相手国で、輸出の約8割、輸入の4~5割近くを占め経済的に密接な関係を持っています。米国向けの自動車製造工場も多くあり、雇用を創出しています。近年は「ニアショアリング」で、電気自動車 (EV) の生産拡大に向けた投資が活発です。そのため米国との関係はメキシコ経済にとって重要です。メキシコ国内の治安に不安があり、米国への不法入国や麻薬密輸などの問題は両国の関係に陰を落とす要因となっています。
日本とも近年自動車関連業界を中心につながりを深めています。
メキシコの政策金利は11.25%(2023年8月現在)で、メキシコペソ/円のスワップポイントは魅力的です。またコロナショック以降の上昇トレンドを継続しており、およそ2014年ぶりの高値圏に到達しています。メキシコペソ/円はスプレッドコストが低いため、短期的な値動きを狙ったトレードも可能なオールラウンドな通貨ではありますが、ゼロ金利が当たり前になっている多くの国内投資家はスワップポイントを狙ったメキシコペソ/円投資をしています。こうした長期保有を想定してスワップポイントで収益を狙うことも重要な戦略です。長期保有を前提にトレードすることで資金管理もしやすくなり、短期的な値動きに右往左往しなくて済むことも利点の一つです。みんなのFXでは「スワップシミュレーション」を提供しており、1か月~35年の期間でスワップ収益を簡単に計算することができます。皆さんも一度、みんなのFXでメキシコペソの魅力に触れてみてはいかがでしょうか。
(2023年8月時点 トレイダーズ証券 市場部)